返済困難な睡眠負債、減らすための「カタチ」とは?

週末の寝だめ。睡眠不足は解消できても、睡眠負債はなかなか返しきれません。

例えば適切な睡眠時間が7時間として、
毎日眠れるのが5時間だとすると、一日2時間の不足です。
一日分なら次の日2時間多く眠れればOKとも言えますが、
2時間の不足が1週間、1カ月と続けば…?

土日に10時間ずつ眠れても、1週間では4時間分の負債です。
1カ月では約30時間分。

「計算上ではそうだね。で、それが?みんなそんなもんでしょ?」

そう思う人が多いように、この睡眠負債は実感しにくいところが難儀です。

健康な人たちを毎日14時間、無理やりベッドに入れる実験をしたそうです。
最初のうちは10時間を超えて眠っていた人も、3週間後には8時間前後に。
実験前の平均睡眠時間は約7時間でした。
深刻な寝不足の人たちばかり集めた、というわけではないです。

なので、一日8時間睡眠が妥当です。
という結果ではなく、毎日約1時間分の睡眠負債を返済するのに、
好きなだけ眠れる日が3週間も必要、ということです。
僕たちの生活ではまずあり得ないですよね。

睡眠時間が必要十分な人に比べて、それ以下の人もそれ以上の人も、
6年後の死亡率が30%高い。そんなデータも存在します。

これほど、睡眠負債というのは重く積もっていて、
返しにくい上にリスクまであります。

毎日眠りたいだけ眠れるならそうするわ!
でも、そんなわけにもいかないでしょうが!
理想だけならよそで語れ!

と思うのはごもっともです。
僕たちにできるのは、十分確保できないながらも睡眠負債を増やさない、
できるだけ減らしていくために、睡眠の質を上げることです。
スーッと入れて深く眠れる、そんな睡眠を得ることです。

今回は、今晩からでもできる、簡単で大事な方法をご紹介します。

★眠りの環境を整える

寒くもないし暑くもない、静かな暗い部屋で、
落ち着いた声でスライドを見ながらの講義。
ついつい気持ちよくなってうたた寝してしまった…。

こんな経験は誰しもお持ちだと思います。

寝具、音のあるなし、暗さなんかは好みがそれぞれですが、
要するに、寝室をこんな環境に整えることです。

僕は全く音のない、真っ暗な部屋が好みです。
大学生の頃一人暮らししていた時はまさに好みの環境にできたので、
寝付きで悩んだことはありませんでした。

会社の集合寮にいた時は、どこかで常に音はしているし、
部屋の外は共用の廊下でずっと明るかったので、
アイマスクと耳栓が手放せませんでした。

結婚してからは、妻は少し音がする薄暗い部屋が好きだったので、
慣れるまではちょっとかかりました。

また、今も感じるのは、泊りの出張ではよく眠れません。
防音と遮光はしっかりしていても、
何か気に入らなくて寝付けなかったり、何度も目を覚ましたり。
一番の原因は寝具ですね。やっぱりいつものベッドと枕が一番です。

温度、明るさ、音、寝具。
寝室の環境というのはおろそかにしがちですが、本当に大事です。

睡眠負債を減らすため、睡眠時間をできるだけ長く確保して、
すぐに深い眠りについて睡眠の質を高めるために、
自分の好みをしっかり把握して、
一つ一つ丁寧に、寝室を好みの環境に改造してみてください。

睡眠もお金も、負債を返せる環境が重要です。

★いつも通りのパターンを大事にする

僕もですが、朝起きてからのパターンって大体決まっていますよね。

ベッドから出て、歯ブラシを持って別室へ。
カーテンを開けて朝日を浴びながら歯磨き。
3日に1回は腹筋運動をしてプロテインを飲んで。
寝癖を直して、着替えて、日経電子版に途中まで目を通して家を出る。

家を出る時間が遅い日はコーヒーを飲んだりブログを書いたりしますが、
ほとんどが固定パターンです。
このパターンを辿る過程でだんだん目が覚めてきて、
睡眠負債を感じながらもスッキリするものです。

一方で、例えば前日に飲み過ぎて寝坊した場合。
飛び起きて、歯磨きしながら着替えて寝癖を直して焦って出ていくことも。
そうすると、お酒が残っているのを差し引いてもしんどいです。
なんか、なかなか身体が起きてこない感じ。

「こういう順番でやっていくと目が覚める」と身体が覚えているんでしょうね。
パターンの刷り込みです。
これを、眠る時にも作ってしまおうということです。

といっても、帰宅時間も夕食時間も入浴時間もばらつくし、
寝る直前まで何をしているかは日によって違うので、
朝の手順ほどは固定化できないと思います。
「こうしなきゃいけない」とまでいくと逆に寝付きが悪くなりますし。

なので、簡単なものでいいと思います。
うちの場合、寝る30分前からは家中の電気を暖色系のランプだけにして薄暗くして、
トイレに行って、水を飲んで、ベッドに入ります。

ベッドは眠るためだけの場所、と決めてしまうのも有効だと聞きます。
妻はよくベッドでゴロゴロしたりゲームしたりしていますが、
僕は基本的にはスマホを閉じてベッドに入ります。
触っても、かけ忘れた目覚ましをセットするぐらい。

こんなパターンを決めて、できるだけちゃんと実行することで、
「この流れだからそろそろ眠る時間だね」と身体が覚えれば、しめたもの。

快適な環境との相乗効果で、睡眠負債の返済へ一歩前進です。

他の方法も気になる方はこちらも。

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